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トイアンナのぐだぐだ

まじめにふまじめ

もしかして少子化問題って10年後には解決してるんじゃないの?非婚が進む30代と早婚志向な20代の溝

女性の生き方

500人以上の人生相談から「もしかして少子化問題って10年後には解決してるんじゃないの?」と思った話。

 

少子化の原因は婚姻数の減少であるという分析がある。つまり今の日本では、誰も結婚しないから子供が産まれていない。しかし別のデータを見ると2010年ごろから未婚率の上り幅は縮小しており「これまでの(非婚)傾向が止まったか、反転へ向かう兆候ではないか」とある。その傾向はヒアリングからも感じ取れる。今の30代に比べて、20代は圧倒的に結婚に対して焦っているのだ。

 

20代前半で結婚するのは「早すぎる?」

20代と30代の心理的なギャップを効果的に表しているのが、『東京タラレバ娘』5巻に出てくるこのシーンだ。

 

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この漫画は33歳女性が結婚したくてもいい男はみんな既婚者、残った男は難アリ……という悲劇をアップトーンで描く。主人公と同世代の30代だけでなく、先輩の背中を見て危機感を募らせるうら若き女子にも大人気だ。

しかしこのシーンだけは、世代で大きく感想が分かれる。33歳から39歳の女性が「あるある。あの頃は私もそう思ってた。若いうちは遊ばなきゃって(涙)」と胸を痛めるのに対し、32歳以下の女性は「全然共感できない。22歳で結婚できるなんて勝ち組じゃん」と答えたのだ。

 

今の20代は年上世代の悲劇を後ろから見ている。半数の企業で総合職女性が10年残らないことも、管理職への出世や結婚がままならないことも。私もまた、結婚を理由のひとつにバリキャリ激務から降りた。せめて仕事での成功か結婚のうち2つに1つは欲しい。でも先輩を見ている限りはどちらも手に入りそうにない。だったら結婚くらい先にしておかなくちゃ……というのが20代のマインドセットではないか。

 

対して30代はもう少し悠長である。社会から「一人前」と認められたいけれど、それ以上に遊べなくなったり、妥協してまで相手を選びたくない。

ヒアリングでもその差は明確だ。30代女性は結婚したいと相談をしてきても「婚活までして結婚するのはちょっと……」「いい人に出会いたい」と受け身表現で話しかけてくる。対して20代女子は「26歳までに彼氏ができなかったら、婚活サービスを利用しようと思っているんですけど」と前のめりだ。2015年の調査では、婚活経験者の約半数が20代。若い女性は確実に早婚志向となりつつある。

 

結婚しても遊べる20代と、ルールに縛られる30代

さらに世代でギャップが生まれたのが、上記のコマにある「あたしはあと5年は遊びたい!」というセリフに対する反応だった。30代以上の女性はなぜか、結婚すると自由な時間が失われると感じている。対して20代女性は「子供がいるならまだしも、結婚しただけじゃ自由な時間が減らないでしょ」と感想を言ってくれる。

確かに私も結婚して1年半ほど経ったが、自由な時間はむしろ増えた。結婚前は週に2回彼氏とデートしていたが、今は2週間に1度。その間友達と遊びに行ったり、ビジネスワークショップへ参加できる。「今日は仕事に集中したいから、帰ったら洗濯機回しておいて」と、家事負担も軽減した。

 

30代の未婚女性へ「なぜ結婚すると自由が減ると思うのか」と質問すると、思ったより回答はあいまいだ。

女性「だって、毎日夫とごはんを食べなきゃいけないし……」

私 「なぜ結婚したら、毎日夫とご飯を食べなきゃいけないの?」

女性「えっ、結婚ってそういうものじゃないんですか?

 

別の30代未婚女性とは、こんな話もした。

女性「なんだかんだ、家事は女性が負担するじゃないですか。結婚しても仕事を辞められる時代じゃないし。家事も育児も仕事もって、しんどいですよね」

私 「なぜ家事は女性が負担しなきゃいけないんでしょう? 完全折半にするための努力は、できないと感じている?」

女性「話し合えばきっと相手も手伝ってくれるんでしょうけど……。どっちかっていうと、結婚したら女性が家計を担わなきゃってイメージがあるのかも。家事をしないと、妻としてなってないって職場でも言われそうで。うち(の職場)でも外食が多い既婚男性とか、奥さんが手料理作らないのかなかわいそうにって言われてる。そう裏で同情されるのが怖い」

 

ヒアリングからは20代に比べて、30代女性のほうがよりジェンダーに縛られていることがわかる。女性は家へ入ったら家庭を重視するもの、外へ飲み歩いたり同性グループで旅行へは行かないもの、夫より家事を負担するもの……そういった意識もまた、結婚に対し「まだ遊びたいから」と先延ばしする理由となっているようだ。

 

30代が運命の人を待つうちに、20代が走り出す

もし「経済力がないから結婚できない」というのなら、20代こそ非婚化するはずだ。非正規雇用の比率は上がっているし、20代男性の年収はここ10年以上300万円台を脱していない。だが現実には20代の方が早婚志向である。

 

ヒアリングでも、年代によって結婚に対する考え方には差が出る。30代は「いい人がいたら結婚したい。性格が合うかを付き合う中で知っていきたい。運命の人を探してるんです」というラブロマンス的な出会いを探している。

それに対して20代は「まずは同じ年収くらいの男性を探します。それがだめでも条件を下げて結婚するつもり。暴力をふるうとか、ギャンブルに全財産突っ込む人はだめだけど、ある程度まともな相手となら結婚したい」と現実的な発言が多い。20代は男性も早婚志向なのが興味深い。学生時代から付き合った彼女と結婚したいから就職活動を頑張りたい、次に付き合った女性と結婚したいという発言が目立つ。

 

ある女性は「アラサー世代を見ていると、正直結婚するつもりがあるとは思えないんです。私は25歳になったら諦めて結婚相談所に登録するつもりですし、今も相席居酒屋や婚活パーティには参加していますし。出会った人としか結婚できるチャンスはないんだから、できるだけたくさんの男性と出会いたいですよね」と語った。

先輩の背中を見て我先にと焦る20代女子と「いい人」を待ち続ける30代。もし20代がこれから既婚率を上げていくのだとすれば、もしかすると非婚・少子化問題は10年後、1975~85年生まれ特有の現象として語られる日がくるのかもしれない。

 

 

こういう重たい恋愛話が好きなかた向けに電子書籍で本が出ました。お休み中にでも頭を抱えながらご高覧いただけますと幸いです。

 

 

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