トイアンナのぐだぐだ

まじめにふまじめ

ビッチ女子には、いい子しかいないよ。『6人以上は危険水域!? ビッチな私の見分け方』発売のお知らせ

 「あいつって、ビッチだよな」

以前通っていたラーメン屋、らすたで濃厚汁をすすっていた私は吹きそうになった。音源の方角へ目を向けると、男子大学生2名を発見。そのまま何食わぬ顔で聞き耳を立てた。どうやら「あいつ」とは学内の女子大生のようだ。

「誘われたらどんな男とでも2人きりで飯食うなんて、マジ、ビッチだわ」

「マジ、そんな女ありえねえわー」

ガクッ。今より100倍フェミニストだった私は相手に聞こえるよう、一緒にラーメンを食べにきた先輩へ話を振った。

「ねえ先輩、今時の男子って1晩セックスしただけで『もう付き合ってるだろ、俺たち?』なんて勘違いするらしいんですよ。ありえないですよね?」

今度は男子大学生がラーメンを吹く番だった。

それが私の「ビッチ」という単語との出会いである。

 

数人に話を聞いて「ビッチ」はどうやら2種類いるらしいと知った。

(1) 男に気を持たせながら誰とも寝ない「思わせぶりなヤツ」

(2) 男とすぐに寝る女

 

話に出てくるのは大抵前者。手に入れられそうな女を逃した男の愚痴に登場した。「ディナーに1万もはたいたのに」「毎週デートしてたのに」と、悔しがるほど男の器が小さく見えてしまうところが実に心苦しかった。このタイプのビッチはいわゆる「世間的に成功した男」とくっつくが、彼女たちの末路についてはこちらの記事に詳しいので私は割愛する。

 

その一方で後者の「男とすぐに寝る女」のナゾたるや、ほとんど表に出てはこない。アダルトビデオのジャンルか、エロ本か。ファンタジーにしか存在しないのだ。

よし、ビッチから話を聴いてみよう。

そうして総勢16人のビッチにインタビューしできたのが同人誌『ビッチ大全』だ。

インタビューをした当時、ビッチってこんないい子ばかりなのか、とびっくりした。真面目にセックスを哲学しながら頑張る「痴女ちゃん」、自立心のなさから男性に振り回される「清楚ちゃん」、幼少期の失意を取り戻すために男性を求める「サークラちゃん」、そして生きるためにセックスをする「メンヘラちゃん」。

誰もがセックスを必要としていた。生きるためにセックスをして、時には男性から裏切られ、時には自分が男性を傷つけてしまったと自責の念を抱えながらも懸命に生きていた。大げさに聞こえるかもしれないが、ビッチにとってセックスは生命の一部だった。セックスって、生きることなんだよ。

 

同人誌は冬のコミックマーケットに出したところ1時間で完売してしまった。いずれ再販したい、でも同人誌ってペイしないんだよなと後回しにしていたところで、天下のKADOKAWAさんから電子書籍化のお話をいただいた。せっかく書籍にするならば、ということで張り切って2万字加筆。後悔はしていません。

 

現在、Amazon Kindleの趣味・実用ランキングで6位。ありがたや……。というわけで発売のお知らせです。今なら期間限定で99円です。立ち読みはこちらから。

 

何卒宜しくお願い致します!