トイアンナのぐだぐだ

まじめにふまじめ

生活レベルを維持するため「普通の男性」と結婚するのが高望み扱いになった世界で、私たちができること

 「普通の人と結婚したい」と思う女性たちがいる。

彼女らの大半は円満な家庭に育ち、それなりに本人も頭がいい。地方ならば公務員、都会ならば総合職でバリキャリか。同級生はみんな「良いところ」で働いている。だから気づかない。年収600万円が高収入であることに。

 

学生時代の彼とは新卒で忙しい時期に自然消滅。でも、それなりに仕事で出会いもある。合コンに焦るほどじゃない。そうして、次の恋愛は結婚も意識しようかなと思っていた27歳。ふとfacebookの友人リストを見渡すと既婚・既婚・既婚の嵐。

そして彼女たちは初めて思い知らされる。この世が「普通の」男たちを巡る血で血を洗う大恋愛時代だったと。そして「普通の」男性はほとんどが売約済みになっていたことを。

 

やや大げさに書いたが、きちんと勉強して就職した女性ほど結婚において焦りが少ないのは見聞きした事実だ。婚活は受験勉強と似ていて「今のままがいい」と思っている限り、成果は上がらない。「このままじゃヤバイ」と思った人が予備校の門を叩き、参考書を開いて駆け上っていくのである。

世帯収入が低かったり、実家から早く逃げ出したい女性は結婚を強く意識する傾向にある。このまま実家にいたらヤバイと思いやすいからだ。だから円満な家庭で真面目に勉強して就職した女性、実家からの支援が手厚い女性の一部は「いい人がいれば」という呪詛に囚われる。

 

「相手の年収は気にしないから私と同じくらいでいいよ。30歳で1,000万あれば」

「地位とかは気にしないけど、趣味が海外旅行だから毎年一緒に行ける人がいいな」

 

上記はいずれも私が実際に男性の好みを聞いてのけぞった女性の台詞である。彼女たちにとっては紛れもなくそれが「普通」だ。そしてその普通は平均的男性にとって全く普通ではない。なぜこんな普通が生まれてしまうかというと、彼女たちも真面目に働いてそれなりに稼いでいるし、彼女の両親が同じくらい稼いでいるからだ。高望みなのではなく「実家の生活レベルを維持」するために「普通の男性」を求めるのである。

 

そのことは、数多くの婚活指導をしてきた川崎貴子さんの『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』に掲載されている。

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実家の支援が手厚い女性ほど「普通の暮らし」がハイレベルなことに無自覚であったりする。先ほど引用させていただいた女性2人は、どちらも就職後に親から仕送りをもらっていた。どちらも総合職で生活に困る暮らしではないにもかかわらず、である。

かつては箱入り娘へ婿まで手配してくれるシステムがあったが現代はそうもいかぬ。進学も就職も親のアドバイスに従いながらとんとん拍子で決まった女性にとっては、人生で初めて「狩らねば手に入らない」ものが登場したのだ。

 

ところが円満家庭の女性ほどスタートダッシュが遅くなり、恋愛市場で目ぼしい男性が青田刈りされてから恋愛競争へ加わることも珍しくない。恋愛初心者の彼女たちは魑魅魍魎溢れる中で最良の選択をすることはできずに「よりによって、その相手選んじゃう?」地獄へ陥ることも少なくない。隠れ既婚者だった・モラハラ男子・義両親が地雷・宗教問題・結婚後に見つかるサラ金・妊娠したら逃げた、実話を並べただけなのにラブ・デスパレード。

 

仕事ではPDCAサイクルを回して改善案を試行できる賢い女性も、なぜか男性へは「そのうちプロポーズして結婚してくれるんでしょう」と報告・連絡・相談すらしないまま恋愛プロジェクトへGOサインを出してしまう。そして35歳になってから痺れをきらして「そろそろ私たち、結婚でしょ?」と彼へ告げたら「は?俺はハナからそのつもりないけど?」と凄まじい大穴を開けるのだ。

この世には女子の年齢を慮って結婚を考えてくれる男性などいない。彼らは自分が結婚したくなったら勝手にプロポーズするだけである。たまたま流しでタクシーを捕まえるように。

だからあなたが結婚したければ自主的に「これ、結婚案件ですよね?」と要件定義するしかないし、男性を選ぶ条件へは重要事項には優先順位をつけなくてはいけない。結婚は自然現象ではなく、プロジェクトになったのだ。しかも、チームリーダーは女性諸君。

 

ということを最近考えていたら、まさに!と膝を打つような結婚指南書をご献本いただいた。いままで献本いただいても読んでそのままということも多かったが、これは、これは頷きすぎて首が千切れちゃうよ。ブログに書いちゃうよ。

実際にまともな男性を選ぶためのチェックリストまでついており、スタートダッシュが遅かった淑女の皆さまにおかれましてはぜひコピーを100枚取って、男性と出会うたびに赤ペン入れてほしいものである。

 

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著者である川崎さんとは結婚について対談もさせていただいた。こちらは結婚を「プロジェクト」として処理しすぎて血も涙もないと評判のトイアンナ式婚活を知りたい方へオススメ。恋愛はPDCAサイクル。まずはあなたのプロジェクトゴール、一緒に設定しましょ。

ninoya.co.jp

結婚したい女子のための ハンティング・レッスン

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