トイアンナのぐだぐだ

まじめにふまじめ

人は会社名や職業で判断したほうがいい、特に大企業の人はね

 学生時代に合コンへ誘われ「相手はどんな人?」と質問したところ「みんな弁護士か会計士なの!すごいでしょ!」と返ってきて「えっと、相手は『どんな』人なの?」と不毛なやり取りを繰り返したことがある。人を会社名や職業で判断するなんてナンセンスだ、もっと人の中身について知るべきだ!とそのときの私は思っていた。

結論から言うと、当時の私は間違っていた。人は会社名や職業で判断したほうがいい。その理由を今から書いて行きたいと思う。

 

1.企業を選ぶ理由は似たり寄ったり

ある人が三菱商事へ総合職として入社したとする。その理由は何か?たいていはこんな答えが返ってくるだろう。

「親や友人にもすごさが伝わる日本一の会社だから」

「伝統ある企業」

「世界中で大きな金額を動かす仕事にワクワクする」

「高収入だし、モテるから」

間違っても三菱商事へ入社する人が「ルーティーンワークで楽そうだから」とか「地元を大事にする地域に根ざした中小企業だから」とは言わないだろう。こんなことを話し始める人がいたら「会社名、間違えてないか?」と心配するところだ。

こうして並べると、選んだ理由をだけでも社員の志向がわかる。親や周囲からの評判に敏感、新しくて面白いことより堅実なものが好き、お金が欲しい、モテたいという「王道」の欲望を持っている――三菱商事へ入りそうな人の性格が、これだけでも分かりそうではないか。

つまり、ある特定の会社を就職先に選ぶだけでもその人の性格は表れる。「他を落ちたからここにした」と言われるような企業でなければなおさらだ。だから大きく知名度のある会社の社員であればあるほど、性格を会社名で推定しやすくなる。 

2.会社内で育まれる「常識」たち

次に、入社後のカルチャーの話をしたい。入社後に社員たちは先輩から次々と「常識」を教わる。だがこの「常識」は実際のところ、社内だけの常識も多い。偉い人順にメールのTo欄を並べなければ激怒する社風もあれば、そんなこと時間の無駄だと考える企業もある。これは些細な例だが、転職した人が苦労するのはこのような「常識の差」だろう。A社での当たり前を通すと、B社では大炎上しかねない。

最初はまっさらな状態で入る新入社員たちも、1日8時間以上もの時間を同じ文化で過ごせば影響を受ける。特に日系企業では企業ごとのカルチャーを差別化することで、転職を防ぐ効果もある。社風ならまだしも、異動の少ない部署では「部署内ルール」なんてのも生まれているはずである。

 

これがプライベートの性格に変化を起こさないと考えるほうがおかしい。ある男性は、女性からLINEが来てもめったに返事をすることがなかった。それを女性から責められてびっくりしたそうだ。

彼はメーカーで広報をしており、広告代理店へ一方的に依頼を投げるメールをすることが多かった。むしろメールの返信をすると「そんなことに時間を使わないで。別にそれで広告代理店のクリエイティブの質が上がるわけでもないし」とこっぴどく叱られたそうだ。

数年後、彼は代理店からメールが来ても、必要がなければ返事をしない人間になった。「本日はありがとうございました」といった社交辞令的な連絡は、彼の中にはなかった。その結果、デートの後に「今日はありがとう、楽しかったよ」と連絡する意識も抜けてしまった、というわけだ。

残念ながらこのことを話しても彼女は理解してくれず、恋愛フラグは折れてしまったが「知らない間に身についた常識で、相手を傷つけてしまった」事実に本人は深く傷ついていた。

 

企業名で女性が付き合う男性を査定するとき、そこには醜い年収に対する打算があることもまったく否定できないが、それとは別に男性の性格も推し量っている可能性がある。電通はチャラチャラしていて遊び人のイメージ、旭化成は堅実で温和な男性のイメージ……。

もちろん例外となる人も社内には多くいるだろう。だが志望理由や社内の風土に影響を受けているであろう男子を社名で判断する女性たちを、前ほど私は否定できなくなっている。

 

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