トイアンナのぐだぐだ

まじめにふまじめ

2019年のGoogleのアルゴリズム更新でオウンドメディアとライターに起きていること

2019年、Googleは検索アルゴリズムの大型アップデートを行った。

私はSEOの専門家ではないが、ライターはメディアから依頼されて原稿を書くから、自然とメディアの増減や依頼内容の変化で風向きを感じられる。

 

まず、今年は誰もが知る大型オウンドメディアの閉鎖が相次いだ。

 

*輝いていたかつてのオウンドメディアたち*

ぐるなび みんなのごはん

Rettyグルメニュース

睡眠課題・不眠の原因や改善方法を知る情報サイト | フミナーズ

アリシー | 自分をスキになるって、意外とカンタン。

CAMPANELLA [カンパネラ]

 

この中の複数メディアで執筆させていただいた経歴もあり、つまり私の力不足も相まってこれらのメディアは更新停止・閉鎖を選んでしまった。愛したサイトが閉鎖するのは切ない。申し訳ない。本当に。

 

ところが、オウンドメディアはオワコンなのか? というと、全然そんな気配はない。キリンビールnoteでオウンドメディアを始めたり、リクナビが内定辞退率を情報漏洩したショックで学生の4割が「使用を抑える」と大手ポータルサイト離れを起こしたため、各企業で採用ページのメディア化が促進されたりと、オウンドメディアはむしろ芽吹いている。

 

だが、オウンドメディアはGoogleによって大きく変わろうとしている。具体的には、量より質を担保する設計に変わろうとしているのだ。

 

Googleがぶち込んだE-A-Tのインパク

 Googleの大型アップデートでも最も重要なのがE-A-Tだろう。E-A-Tとは「Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)」の略を指す。つまり、専門的で、権威があって、信頼できるサイトは検索順位の上位に来る。そして逆に、雑多なことを書きすぎて何メディアかわからず、業界で権威がなさそうで、信頼性の低いサイトは検索順位が下がる。

 

これまで、オウンドメディアは文字単価0.1円の安いライターに記事を大量生産させ、あとは権威のあるサイト(自社のコーポレートサイトや、Wikipediaなど)からリンクをばしばし貼ればよい、という雑多なつくりをしたものも多かった。

ところがこれからは、どれほど専門性の高いデータを参照してコメントしているか、特定分野にこだわったサイトか、執筆者がSNSや社会でどういう評価をされているかが重要視される。ライターのSNSアカウントはもちろん、学歴まで分析対象となっている可能性があるという。

結果ライターに何が起きるかというと、単価が安い何でも屋的なライターが採用されにくくなった。そして「旅行」「サウナ」など専門分野を持っていて、SNSでフォロワーがいて、しかも炎上ではない純粋なファンが多い人が書いたほうがE-A-Tの観点から検索で圧倒的に有利となったのだ。

 

これを知った瞬間に思った。

ヨッピーさん過労死すんじゃね?

twitter.com

 

余計なお世話だった。もう少し一般化しよう。ライターには以下2つの変化が起きている。

 

1.信頼性がありそうなライターに案件が殺到

これまで、ライターの信頼性とは「連絡がつくこと、締切を守ること」などが中心だった。しかしこれからは、Googleに弾かれないような専門性、権威性、信頼性のある振る舞いが求められるかもしれない。

 

まず、ライターの中でも専門分野を明記する人は少ない。依頼があれば何でもやります、というライターが多いだろう。

しかし、SNSであれnoteであれ、同じテーマで発信したり、似たメディアに多数書いている専門性の高いライターがこれからは検索流入の意味からも、そしてライターにつくファンを惹きつけるコンテンツを書け、結果的に売れるからこそ重宝されていく。

 

また、これまで賛否両論を超えた「炎上上等」でやってきたライターはしんどいかもしれない。フォロワーの数ではなく専門性や信頼性で判定されるなら、批判ばかりが目立つライターは不利になりうるからだ。

 

特に巷の情報商材では「最初にフォロワーをつけるためには、SNSの有名人に極論で喧嘩をふっかけて反論させろ」というテクニックが喧伝されていた。端的に言ってカスだが、その手法は信頼性を損ねるため、ライターを目指すなら望ましくないだろう。

 

2.順位の落ちたオウンドメディアの大掃除が始まった

そしてこれまでオウンドメディアで文字数が少なく、大量の記事で検索キーワードを埋めてきた媒体は順位をどんどん落としている。

 

また、資金力のないメディアも瀕死だ。専門性の高いライターは単価も高い。今まで1本1,500円で書いてもらえた記事が何万円、時には10万円を超える。専門性のしっかりある記事は文字数も増える傾向にあるのでますますお高い。

 

メディアを復活させるためには、これまで作った薄い記事を削除して、信頼できるライターを探し、高い単価でメディアを再建せねばならない……結構なコストである。

そこで悲鳴を上げたメディアが何をするか。まずは、これまで外注ライターを手配してくれていた広告代理店に泣きつく。しかし広告代理店の内部には専門性の高いライターがいない。また、これまで薄い記事を大量受注してきたタイプの代理店は、メディアの専門性を高める方法もよくわからない。

 

そうなると、専門性の高いライターを探して「企画から執筆まで全部やってください!!」と丸投げメディア大掃除案件がそのまま降りてくる。ライターは信頼性の高い同業者に詳しいし、最悪原稿を自分で書けてしまうからだ。

 

Googleの余波でライターが過労死する珍現象に

……そんなこんなで、私は今、2つのオウンドメディアを担当している。具体的には信頼性を損ないかねない過去記事のお掃除、ターゲット読者の選定、響くテーマの調査、必要な記事のリストアップ、信頼できるライターの手配、締切までの管理。マーケターとしてやってきたことの繰り返しだから楽しい。

 

周りの信頼できるライターもそんな感じで、多かれ少なかれメディアを任され、ディレクションをしている。ライターという職業とは何だったのか。もはや別の事業である。

 

Googleアルゴリズム変更で、オウンドメディアが瀕死になった。そして改善策として専門性の高いライターがディレクターになって、参加している。ところがディレクションをしているライターは執筆もするから過労死寸前。風が吹けば桶屋が儲かる的な流れで、特定業界に詳しいライターはなぜかディレクターになりつつあるのだった。

 

 

バリキャリは夢を捨てよ:この世にパワーカップルなんて存在しない、マジで。

パワーカップルという、はかない夢を見ていた。

 

パワーカップルとは、夫・妻ともに年収が高い共働きカップルのことだ。従来、日本では世帯所得が高いグループを調べると「男性が稼ぎ頭、女性が専業主婦」のパターンが多かった。

 

 1人養うのだから、世帯年収が高い男性に専業主婦率が高まるのは不思議ではない。ただし、今は 共働き世帯が専業主婦の2倍にまで増えた

社会保険料や消費税の増加で実質所得は下がり、額面上の年収が高くても専業主婦を養う馬力がある男性は減っているからだ。したがって専業主婦志望の女性にとって、結婚の難易度はどんどん上がっている。

 

パワーカップルを求めるバリキャリは希望を抱いた

 

共働き歓迎のバリキャリにとっては、これが朗報だった。結婚しても、子どもが生まれても仕事は続けたい。むしろ、仕事を優先したいから子どもはいてもいなくてもいい。といっても、野心溢れるハイパーウーマンではない。出世を強く願うのではないが、マミートラックにはまって年収が落ちたり、ワクワクする前線で働けなくなるのが嫌なだけだ。

 

はたから見るとバリキャリかもしれないが、本人の意識では「ゆるキャリ」である。仕事でやりがいを感じたいが、出世第一ではない。結婚もしたいけれど、不当に減俸されるのは嫌。

今30歳で年収1,000万くらい貰えている。このままいけば40代で2,000万くらいは狙えるのに、1度辞めたら600万くらいになりうる。いくら何でも年収1/3って。男女逆転したら「そらそうだ」と思う男性も多いだろう。

 

そんなタイプにとって、同じくらいの年収でともに歩んでくれるパートナーは心強い。年収1,000〜1,500万を超えてくると、安定よりも成果主義の仕事が増えてくる。正社員でもボーナスの比率が高まり、年収は業績次第だ。そうなれば自分の年収がガクンと落ちたとき、一時的に支えてほしいと願うのは当然だろう。

逆に相手がリストラされても、自分が夫を一時的に支えることもできる。パワーカップルの結婚には、財政上のリスク低減というメリットがある。だからお互いに尊敬できる相手といつか結婚できるはずだ……と、願って生きてきたのだ。

 

「空気を読んで」自立した女性がいいと述べるエウレカ男子

 

そしてこのご時世、バリキャリはモテる。高年収の男性から見たバリキャリは、自分の財産を搾取しない女性に見えるからだ。ルンバも食洗器もある、家事代行サービスも普及してきた。妻は家にという時代でもないし……と、20代後半で結婚していく。

 

そして、男性は結婚して数年後に目覚める。

「俺、本当は家庭的な子に癒されたかった」と。

 

人は自分の育った環境に居心地のよさを感じやすい。親が専業主婦ならば、毎日手作りの夕食があるのは当たり前だ。それが基準になっているから、惣菜を買って食べるとなんとなくわびしい気分になる。そして高年収男性の育った家庭は、同じように高所得で、専業主婦の家庭が多い。だから本来は専業主婦のいる家庭に居心地の良さを感じるのは、当然のことなのだ。

だが、このご時世に「自分を支えてくれる専業主婦との結婚がいい」などといえば、眉をひそめられるのは分かっている。手取り年収も下がっているから、使えるお金の自由が減るのは耐え難い。

そうやって沢山の高年収男性がバリキャリと結婚し、週1でしか洗えない洗濯物や買ってきたお弁当を食べながら「俺が求めていた家庭はこれじゃない」とエウレカして離婚、再婚相手に癒し系女性を選ぶ姿を、30代になった私は目の前で見ている。

 

そして私は仕事柄、この手のエウレカ男子からよく相談を受ける。

妻とは離婚して、彼女(不倫相手)と再婚したい。家にくたびれた姿で帰ってきて惣菜を食べるより、ニコニコ自分の話を聞いてくれる彼女と結婚したい。

結婚したときは、知的な会話ができる相手が欲しかった。でも仕事の繁忙期にホテルへ泊まりこんで帰ってこない家庭は何かが違う。僕は子供が欲しいけど、妻は"昇進の時期と重なるから、産むなら数年後"と譲らない。でも、いま付き合っている彼女はいますぐ産みたいと言ってくれてるし、育児も任せられる。

 

バリキャリだって、同じように癒されたい

 

こういう相談は、受けている私まで串刺しにされる。夫の気持ちもわかる。支えられたいのは自分だって同じだ。家に帰って、温かいご飯があればどれほど幸せだろう。風邪を引いたとき、ポカリを入れてくれたら涙が出るほどうれしい。けれどそれは夫から与えられない。なぜなら、彼は自分と同じくらい忙しいからだ。

 

だから、バリキャリは夫から離婚を切り出されても泣いてすがったりできない。相手が癒しを求める気持ちもわかるし、自分が仕事を辞めて「支える妻」になる自信がないからだ。

「わかった」とクールに答えて事務手続きを終え、友達の前で盛大に「離婚しちゃった~」と飲んで笑って、家へ帰ってから茫然とするのだ。ここまで書いてから気づいたけれど、これは完全に2018年の私だった。つらい。

ハッキリと「癒し系がいい」と離婚してくれる夫はまだいいほうだ。世間体を気にして離婚できず、男性が癒し系の女性と婚外子を作る末路も見た。バリキャリの妻は浮気を発見しても「ああ、こういう癒し系の人が本当はよかったんだ」と静かに傷つくことしかできない。産まれた子の人生まで変わってしまうのだから、誰も幸せになれない。

 

成功するパワーカップルは女性が降りている

 

では、この世に1%ほど存在するパワーカップルは何者なのか。答えは簡単で、女性が一歩降りているのだ。そもそも、三菱総合研究所によるパワーカップルとは「夫が年収600万以上、妻が年収400万以上のカップル」を指す。

まず、水準が低い、低すぎる。パワーを冠するからには、年収1,000万以上同士、世帯年収2,000万以上の話かと思っていた。都内で世帯年収1,000万は子を産むか悩むレベルだ。悩める周りの女子も30代前半で年収が1本を超え、激務から逃れられない。だから辛いのに。

 

 そして、妻が夫より年収が低い前提なことも衝撃だ。パワーカップルですら対等な年収じゃないのか。妻が200万円ほど年収を下げて「あなたって私より仕事ができて立派ね」といえるパワーカップルは、確かに私の周りでも婚姻を続けている。

 

「夫を立てて、転がすのが本当の賢さだよ」とは腐るほど言われる。確かにそうだろう。だがそれは、冒頭に書いた「不当に下がる年収」そのものではないか。といっても、夫をけなしたいわけではない。ただ、お互いに対等な仕事をして尊敬しあいたい。ただそれだけのことだが、彼らは専業主婦の家庭に育っている。

 私たちもそうだ。たとえ母親が働いていても、親世代の共働きは"家事・育児ができるなら外で働いてもいいよ"と夫が許可するものが大半だった。

だから、なんだかんだ母親の手作りご飯を食べ、受験に付き添われ、手の込んだ手作り弁当を食べ、風邪の日にはポカリを飲ませてもらった人が圧倒的に多いはずだ。心に刷り込まれた「普通の家庭像」がそこにあるのだから、パワーカップルは難しい。

 

男女の経済的なパワーバランスを逆転させよう

 

だから、仕事が好きな女性こそ「1歩降りられる男性」を探したほうが幸せを感じやすい。自分を捨てるエウレカ男子が、癒し系の女性を求めるように。我々だって、癒されていい。

自分が繁忙期にホテルへ泊まりこんでも心から「がんばってね、でも体に気を付けてね。ホテルにご飯差し入れしようか?」とケアってくれる人は、経済的に対等な男性にはいない。

 

キャリアを降りてくれる男性は日本に少ないが、対等を求めて迷路に入り込むよりは簡単だ。支えてほしいなら、支えてもらおう。

 

気になる男性がいたら口説きにいこう。そして愛する人を養おう。もしくは、考え直そう。自分の人生に伴侶は本当に必要なのだろうか? ポリコレのために結婚しようとしてやしないか? と。

 

そんなことを、友達と昨日話していた。

 

結婚したい女子のための ハンティング・レッスン

結婚したい女子のための ハンティング・レッスン

 

 

 

 

表のデータ元:厚生労働省「国民生活基礎調査」

 

今日死のうと思っている学生さんへ

これは、今日死のうと思っている学生さんへの手紙です。

 

17歳の8月23日、私は自殺を決行しました。人生の何もかもがうまくいかなくて、この世は真っ暗でした。学校ではひとりで、親とは包丁を向け合うくらい仲が悪かったのです。

自分で言うのもなんですが、自殺についてはよく準備したほうだと思います。『完全自殺マニュアル』がボロボロになるまで読み、首吊りか電流を流して死ぬのがベストと結論付けました。ある方が死ぬまでに残した日記「終わる世界」で自殺がいかに惨めで、自己満足にすぎないかも予想して、首を吊りました。

 

こんな経験があるからといって、「あなたの気持ちが分かる」なんて、おこがましいことは言いません。死にたい理由はひとそれぞれです。私にわかるのは"今のあなたに「死なないで」と言うことの無意味さ"くらいです。だって、死にたいときは、今日も明日も真っ暗で、1分1秒がつらくて、死ぬ以外の選択肢が閉ざされているのですから。

 

「死」という大きな化物にとりつかれ、線路へ飛び込め、縄を首にひっかけろ、薬を飲め、手首を切れと引きずられているのに、まるで自由意志で、考えが至らないから自殺しようとしているだなんて誤解されて「死なないで」と無責任な一言を放つ人にはうんざりです。

 

お伝えしたいメッセージは「死なないで」ではありません。あなたが高確率で「死ねない」ということです。私はこのとおり、首を吊ったのに生きています。いまの家屋にはつるしても耐えられる場所もなければ、紐もそうありません。ドアノブにひっかけて……なんてよく言いますが、あれで成功する人間はあまりいません。どうせ死のうとしようが、大半は生きてしまうのです。そして生きた先には、後遺症が待っています。

 

私は首の骨を折らずに済みましたが、飛び降りや首吊りでは骨を折ってしまうことがままあります。そうなると生還しても、後遺症を背負います。こんどは自殺すらできず、介護されて暮らす人生が待っています。果てしない人生を、要介護で暮らす覚悟は、ましてや憎む相手に涙を流して糞尿を始末してくれと乞う人生は、さらなる地獄ではないでしょうか。

私の知人に、電車に飛び込んで手足が吹き飛んだ人がいます。今も痛みに耐えるしかなく、ほとんど動けない体で、それでも、人生は続きます。

 

元データをなくしてしまいましたが、既遂に至るまでひとは平均10回程度、自殺に失敗するようです。あなたは死んでもいい。私に止める権利はありません。でも、死ねるのでしょうか。うっかり生きたとき、10回も成功するまで後遺症もなく戻ってこられるのでしょうか。

 

それより、逃げませんか。

 

以前、同じように自殺を考える方へ国が留学費用を出してくれる「トビタテ!留学JAPAN」を案内しました。

www.tobitate.mext.go.jp

 

留学なんて、意識が高そうに見えるでしょう。しかし国によっては語学力不問で、高校生から応募できます。私も、悪化した親子関係から逃れたい一心でイギリスの高校へ通った人間です。語学力も無く、英語の勉強は本来しんどいもの。けれど「あんな地獄にいるくらいならマシだ」と猛烈に集中できました。そんな逃げ方もあります。

 

引きこもっていて、高卒までの資格を得られなかった人も「高認」という試験を受けると高卒相当となり、大学受験ができます。すごい人だと、小学校から引きこもっていたのに18歳から1年勉強して高認取得された方を知っています。

www.j-webschool.net

 

人生は、やり直しがきくのです。逃げても生きていかざるをえないのがこの世の最低なところですが、立ち上がる元気がいつか出てきたときには、それなりにハシゴもあります。

 

とにかく話を聞いてほしいのに、いのちの電話がつながらない。そんな人へ、バイト代だけでもオンラインでカウンセリングができるcotreeというサービスがあります。カウンセラーさんは人によって技術差や相性があるので(美容師さんみたいなものです)初回から救われるとは限りませんが、ばっちりな相手が見つかると命綱になります。

cotree.co

 

そして、全国にとりあえず逃げ出せるシェルターがこれだけあります。住んでいる地域になければ、思い切って県をまたいで逃げましょう。

karigurashi.or.jp

 

私は、生きるために逃げるのは、勇気ある、立派な行動だと思っています。少なくとも死に引きずられて下手な自殺にチャレンジしてしまい、後遺症を一生背負っていくくらいなら。確かにあなたは死んでもいい。でも生きてもいいし、逃げていいんです。逃げて、逃げて、いつかエネルギーを蓄えて死という化物に襲われなくなったら。

 

その時は、私と一緒に世界を変えましょう。

待っています。

 

自傷行為を繰り返していた方の日記です。この方も、最期は自傷行為から血管が弱って望まぬ形で亡くなられたと拝見しています。

卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記 (新潮文庫)

卒業式まで死にません―女子高生南条あやの日記 (新潮文庫)

 

 

 死に襲われながら、生き延びた少女たちの話です。

思春期病棟の少女たち (草思社文庫)

思春期病棟の少女たち (草思社文庫)

 

 

お詫びと訂正:はあちゅうさんの妊活にまつわる表現について

はあちゅうさんの妊活および書籍『旦那観察日記:AV男優との新婚生活』に関し、1点私の表記に誤りがあり、謝罪文を掲載いたします。

 

過去に私はTwitterはあちゅうさんについて、下記の通りツイートいたしました。

はあちゅうさんが物を宣伝するとよく売れる。だから仕事が絶えない。近い業種だからよく存じてます。けれど、妊活の本を出して売れたタイミングで「実は妊活について書く前から妊娠していました」は冒涜ではないですか、読者を、妊活する方をなんだと思っているのですか。

 

しかしながら書籍「内」には妊活のコンテンツがなく、はあちゅうさんが妊活の本を出していたという点は誤りでした。

 

そのため、謝罪文を掲載すると共に、はあちゅうさんのご要望を受けツイートを削除させて頂きます。また、下記の通り訂正文を掲載させていただきます。

 

訂正文


はあちゅうさんは、書籍『旦那観察日記: AV男優との新婚生活』に掲載されていた内容の続編と見える、妊活のコンテンツをブログ『旦那観察日記』にて掲載しておりました。従いまして書籍も「妊活の本」と誤解しており、関係各位にご迷惑をおかけいたしました。

 

この書籍が「妊活の本」ではない点に誤りがございましたが、はあちゅうさんは続編とも見えるそのブログにおいて、妊活について継続的に触れています。また、書籍発売時期の前後に雑誌等で妊活についてインタビューを受けるなどして、ご自身の妊活をテーマにお仕事をされていました。

 

akahoshi.net

 

そして、はあちゅうさんは妊活に関し、"実際は妊娠が判明していたにもかかわらず、妊活しているかのような表現"をしていた疑惑があります。

getnews.jp

 

togetter.com

 

これらが仮に事実であれば、リアルタイムではあちゅうさんの妊活を応援していた方や、不妊治療をされている方への冒涜ではないかと感じます。それを踏まえ、ツイートをさせていただきましたこと、ご理解いただけますと幸いです。

 

トイアンナ 拝

 

旦那観察日記?AV男優との新婚生活?

旦那観察日記?AV男優との新婚生活?

 

 

アラサー7人で老後2,000万円を貯める方法を考えた

5月。新宿某所に、アラサーが7人集まった。

全員1987年生まれという以外は、これといって共通点はない。学歴や仕事もバラバラ、既婚から独身まで。だが彼らには、同じ課題があった。

 

「老後の資金を貯めたいが、何をどうしたらいいか分からん」

 

そこでお互いの知見をぶつけりゃ何とかなるだろうと、7名集まったのである。これは、いい大人が老後2,000万円のために何ができるか真剣に話した議事録である。

 

 

パチだって、スロだって、したいんだもん

ひとまず、みんなが知っている投資を書き出してみた。

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投資の全体図

 

パチスロとか明らかに余計なもの入ってるじゃねーか!!

 

Aさん「だってさ、パチスロも大事だよ?たまに大当たりあるしさ、何よりアドレナリンが出るよ? アドレナリンが出るって人生じゃ大事でしょ?」

 

確かにアドレナリンは大事だ。生きる希望がなくては、老後まで生きながらえても意味がない。リスクとリターンさえ理解できていればいいのだ。

 

Bさん「まてまて。この表はこうなるべき」

と、Bさんがいくつか書き足した。

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投資の全体図2

 

競馬を足すな!!

とは思ったが、私も競馬は統計的にさえ処理すれば堅実に儲かることは実証したことがあるんだよね……。醍醐味が一切感じられないからやめたけど。全然楽しくない投資方法だけど、入れておく分には自由だ。だって、それがアラサーのリアルだから。

それに、パチスロも競馬も、下手すりゃ銀行口座の残高よりマイナスになるFXや先物取引よりはマシだろう。あれ、マシってなんだっけ……?

 

真面目な投資はインデックスで

真面目な話に戻ろう。「貯金よりちょっと上」の堅実な投資なら、eMAXIS先進国株式インデックスが大人気。(同シリーズにeMAXIS Slimもあってそっちも人気)堅実な投資といえば……の代名詞といえば必ず出てくるインデックス投資日経平均などの「指標」と同じ値動きを目指すインデックスファンドへ投資するやり方だ。小額ずつ、まとめて数千単位の株を買うのと同じで、リスクが少ない。

また、長い目で見れば日経平均やダウなどは上がり続ける。と、言われているだけで第三次世界大戦なんかがあったらもうわからない。が、そんときゃ投資も何も日本円の貨幣価値がぶっ飛びそうだから考えるだけ無駄。

 

長期保有ができるなら、忙しい社会人にとって便利だろう。eMAXISシリーズは中でも手数料が安く、7人のうち2人が投資していた。

 

ちなみに私は買っていない。なぜなら私はもっとリスクを取ることでリターンを見込みたいからだ。

 

ミドルリスク・ミドルリターンはREITETF

インデックスのように「複数の銘柄へ少数ずつ投資してリスクは下げたい」と思っているが、もう少しリスクをとってもいい」と考えていたのは私を含めて2名。中でもETFREITに分かれた。

 

ETFインデックス投資に近い投資信託だが、上場しているため株と同じように取引できるのが特徴。REIT(リート)は不動産のインデックス投資みたいなものだ。それぞれのメリット、デメリットは申し訳ないが独自に勉強してくれ。私は究極のめんどくさがりなので勝手に積み立ててETF等へ分散投資してくれるWealthNaviをやっているけれど、手数料を考えたらeMAXIS先進国株式インデックスの方がいい気も。

 

各投資法がどれくらい違うのか知りたければ「金融商品名+シミュレーション」で検索すると同じ額を放り込んだときに、どれくらいの額になるか見せてくれる。

たとえばWealthNaviで月10万円を30年貯めれば、貯蓄なら3,600万円のところを4,000万円くらいになるかなあ……という試算を私は立てている。夫を養う前提なので2人で4,000万。

 

ただ、月10万円貯め続ける人生、おくれるのかなぁ……。こればかりは、どうしようもない。頑張ります。

 

ハイリスクの投資をするくらいなら起業

7人のうち、何らかの起業に携わっていたのは2名。起業はリスクとリターンのグラフに入れると振り切れるくらいのハイリスクにもなりうる。なのになぜ始めたのか?2名とも「どうせハイリスクを取るなら、FXより会社作っちゃった方が楽しいでしょ」というスタンスを持っていた。

情熱なき投資よりビジョンある起業という気持ちはわかる。アドレナリンが出るし。

 

人生でアドレナリンを出す方法は3つある。パチスロか、FXか、起業だ。

 

独身に保険はいらない?

意外と盛り上がりにくかったのはiDECOiDECOは「非課税なのはうれしいがその分老後まで確実に塩漬けという大きなコストを払う」のが不評だった。だったらいざというときに動かせる資金で投資をしたいということだろう。

 

同じく契約してから受取まで期間が空いているものに保険がある。生命保険は「いざ申請してからいちゃもんつけられてハネられない」ことで人気の日系大手保険会社か、プルデンシャル生命に二分された。プルデンシャル生命はかつて定額で一生涯の保障がついた保険があったらしい。うらやましい……。最近の保険は10年単位で契約更新となり負担額が変わってしまうので、早めに入るメリットを感じにくい。

 

ただ、共通していたのは独身に保険は不要、だったらその金を投資に回していざというときの資金にすべし……という考えだった。

確かに30代は体を壊す確率が低いからこそ、保険金も安いのだ。私はフリーランスだから手厚い医療保険に入っているが、会社員なら福利厚生次第で不要という考えもある。

 

相続では遺言より遺留分が優先される

最後に相続の話題。晩婚の親だとそろそろ相続を話す時期となる。親は遺言を残せばなんとかなる……わけではなく、遺留分といって親族はあるていど「最低もらっていい」分が決まっている。たとえば配偶者は1/2、子どももいればそれぞれ1/4ずつは遺留分となり、申し出れば受け取れてしまう。親が子を勘当しようが絶縁宣言しようが、遺留分は渡さねばならない。

 

だから確実に渡したい遺産は、生命保険で受取人指定したほうがいい。ここで既婚者は生命保険を選ぶ理由ができる。

逆に親と仲が悪ければ、死後すぐに遺産相続を放棄しないと借金を背負わされるリスクもある。

 

なお、「遺言はポエムちっくに書くと家族が納得して遺留分を無視しても合意しやすい」というアドバイスを得た。いざ遺留分を超えても渡したい相手ができてしまったら、遺言状にポエムを書いて願いを託そう。親のポエムは想像しただけでしんどいが、いざ死ぬと感傷的に聞けるのかも。

 

なお、親がいくらせっせと遺言状を書いても、いくつか条件を満たさないと法的に意味がないので要注意。書くのは面倒だけれども、書かないよりは楽である……遺族が。つまり、アラサーはいかに親へ遺言状を書かせるか、問われている。

 

 

続きはこんど、泊りがけで話すことになった。それぞれ投資や副業、介護について勉強してから挑む予定。ちょっと、楽しみだ。

 

※この記事は特定の投資方法や金融商品を勧めるものではなく、また購入後の利益を保証するものでもありません。投資には元本を失うリスクがあります。必ずきちんと勉強してから始めて下さい。

また、金融商品を売買する資格を持った方に、きちんと相談してから購入されることをお勧めします。

金融系の商品を調べるとアフィリエイトサイトが多くみられますが、鵜呑みにせずあくまで自学自習の糧として利用されることをお勧めします。

 

 

私が知識ゼロから投資の勉強を始めるために買った本。

 

株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書 改訂版

株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書 改訂版

 

 

これはフリーランスの人におすすめ。年末泣きたくなければ今買っておいたほうがいい。絶対。

 

フェミニストであることに疲れた。

 

最近思う、もうフェミニストやめたいなと。

 

もともと、フェミニストは資格制度でもなんでもない。ざっくり言えば、女性の人権を求めて何らかの言動をする人のこと……くらいに思ってもらって構わない。

 

そして、その中には過激派と穏健派がいる。過激派は「ラディカル・フェミニズム」と呼ばれ、ポルノの弾圧やこれまで自分たちの人権を奪ってきた男性からの復権を訴える。

対して穏健派の「リベラル・フェミニズム」は、弱者男性(KKO=キモくて金のないおっさんという、最も支援の手が届きにくいとされる方を指す界隈の用語)らとも組んで、男性だから稼げ、女性だから家事をやれといった性差別からみんな解放されて楽になろうよ、という立場だ。私はがっつり後者で、リベラルどころか「ゆるふわフェミニスト」くらいの位置づけにいると思う。

 

ゆるふわフェミニストから見た世界

専業主婦になりたい人はなればいいし、共働き志向ならそれもいい。私はむしろ主夫が欲しいタイプだ。だから「男が女を守るべし」「嫁さんに食わせてもらうなんてヒモじゃないか」という言説にはモヤモヤする。家事をやる人間をヒモ呼ばわりしないでくれ…それがたとえ妻でも夫でも、と。

 

さらに、フェミだからって四六時中"男女は同じ"と割り切って生きられるほど私は強くない。人生で何度も自分がパートナーに「男らしく」リードされたいと感じたことがある。そして実際に荷物を持ってもらったことが嬉しかった。

今のパートナーも同じで、普段は私の男女平等意識を楽に感じるらしいが、エスカレーターで下の段に立つとか、重い荷物を持つといった思いやりの面で、ある程度ルールがあると安心するのだという。確かに、それまでお互いエスカレーターで「どうぞどうぞ」とやっているのは面倒だった。

 

人生の中では男社会に染まったこともある。激務に身をやつして、仕事のために家庭を捨てることに焦がれた。

最近は育休を取得して転換を命じられた方が揉めたが、かつての名誉男性らしい自意識に染まった私なら、それを当然と思ったかもしれない。そこから体を壊す先輩を見て「やっぱりみんな楽に暮らせる方がいいや」と思い直して今の私がいる。

 

こんな風に、私のフェミニズムはブレブレで変則的だ。私はフェミニストかもしれないが、フェミニズムのために生きているわけではない。価値観が変わっても、身近な人とお互い納得していればいいじゃないか。

パートナーが変われば相手の希望する「男女観」も変わるし、そこでお互いが許容できる範囲なら、それも多様性ってことで。と、ゆるふわフェミニストは思っていた。

 

それでもフェミニストを名乗っていたのは、「相互がOKならええんちゃうの」を超えてマスメディアで"男たるもの/女たるものかくあるべし"と発信されるのにはうんざりしていたからだ。そんなのは当事者が決めることだ。マスメディアで大量に「男に愛される3つのテク」なんてものばかりが報道されたら、世間のプレッシャーが増すじゃないの。

 

私は恋愛ライターなので、「愛されテクについて書いてくれ」と依頼をいただくこともある。そういうときは結論に「確かにこれら3つのテクを使えばモテるけど、それで幸せなの?それでいいの?」とサブリミナルのように疑問を呈してきた。

 

だが、ゆるふわフェミニストは、生きづらいのだ。

 

沸き起こるフェミ vs アンチフェミ抗争

最近、ネットでフェミニストが目立ち始めた。かつての #metoo は私も革命だ! と喜んだ。発信者の属性でバッシングされたりもしたが、過去の性被害を訴える権利は誰にでもある。そのともしびが消えなければよいと思っていた。

 

しかしいつからか、ネットの過激なフェミニスト vs 反フェミニストの争いが始まった。「フェミニズム側だし……」と発信者の発言を見ても、正直うーんと言わざるを得ないものが目につく。

 

男を休日ゴロゴロさせるような妻は女の皮を被りながら男尊女卑に加担する"名誉男性"だ、女の業績を批判する人間は女でも名誉男性だ、などなど。いやあ、それただのミサンドリー(男性嫌悪)ですやん……。

 

中には過去、性犯罪の被害にあった経験を語るフェミニストもいた。そういう過去があったから、傷つくのもわかる。同じ属性の人間を恨みたくなるのもわかる。けれど、過去の傷つきは、未来の誰かを傷つける権利にはならない。当人たちはまだ傷つきから癒されていないだろうから、いま言っても焼け石に水だろう。だが彼ら・彼女らに必要なのは医療であり、フェミニストの剣ではない。

 

 

そして、彼女たちの発言は目立つ。過激だからだ。ISILがイスラム教徒全体のイメージを損ねたように、過激なフェミニストのせいで「ゆるふわ」なんて言ってられなくなった。「これだからクソフェミは」とこっちまで反対派の火の粉が降ってくるからだ。

 

だから、もうフェミニストやめたいと思っている。私がフェミニストをやっていたのは、崇高な理想のためではなく自分が稼いで夫を食わせても、夫をヒモと呼ばせないためだ。自分をかわいそうな女と思われないためだ。私は私の利益のためにフェミニストになり、そして利益のために辞めようと思う。フェミニストのラベルを私の思想から外して、ゆるいリベラルになりたい。

 

ただ心残りなのは「妊娠したから昇進はあきらめろ」と言われた友人たちのことだ。彼女らのような人がまだまだたくさんいるなら、これからも女性は意図せず会社から独立し、フリーランス等で生計を立てねば年収を維持できないだろう。

同様に育休を取った男性、発達障害に悩む方などもこれまで社会から見えずドロップアウトさせられてきた。だから細々と、彼ら・彼女らのキャリア支援ができればうれしい。それがゆるふわフェミニストとして、かすかに残った情熱だろうか。

 

元来女性は太陽だった。この世に男と女、トランスその他と沢山の太陽があったっていいじゃない。そんなゆるい世界で、私は生きていきたい。

 

 

 フェミニスト関連で読んだよかった本たち。どれも差別と戦ってるけど光が見えて勇気が出る。

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

 

  

フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル

フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル

 

 

バッド・フェミニスト

バッド・フェミニスト

 

 

 

セクハラで女性が加害者になる日

先日、男性の5人に1人が「就活セクハラ」を受けていることが明らかになった。

セクハラはこれまで「男性が女性に行うもの」という印象が広まっていたため、この数字に驚かされた方も多いだろう。

 

news.yahoo.co.jp

 

しかし、男性自身も「これはセクハラだ」という認識が薄いまま、これまでもセクハラは横行してきた。代表的には、こんな例が挙がる。

 

・風俗通いの強制

「さあ3軒目は風俗いくぞぉ~! あ、お前帰るの? そこは空気読めよ」

 

・ゲイとして辱める

「あいつさあ、なんかなよなよしてるし、実はゲイなんじゃない?」

 

・童貞いじり

「〇〇君って、彼女いるの? あ、ずっといないの? マジか、てことは童貞?」

 

・顔をけなす

「〇〇君はいいよね、イケメンだからさあ……人生楽してきたんでしょ」

 

・性的関係の強要

「やだ、どうしても帰るならキスして帰って。じゃなきゃタクシーおろさない」

 

これらはいずれも、私が男性から相談されたことのある被害だ。そして、「風俗通いの強制」を除くと加害者は男女のいずれもいた。女性も昔から、セクハラの加害者だったのだ。

 

見えてこなかった女性のセクハラ加害

ではなぜ、女性のセクハラ加害がハイライトされてこなかったのか。それはセクハラが「権力がある側からない側に行われがち」だからである。女性の管理職比率は2017年で11.5%。しかもこの数字には部下なしの名ばかり管理職も含まれる。権力の場に立たされないからこそ、加害者になることも少なかったのである。

 

さらに、男性の被害は矮小化されやすい。そもそもなぜ私が男性の性被害の相談をうかがうかというと、「男性同士で相談するとバカにされやすい」という背景があるからだ。実際に相談してくれた男性はこう言った。

 

―上司からずっとセクハラを受けてるって、仲のいい先輩に相談したんですよ。そしたら先輩に「マジ? お前ラッキーじゃん? 今彼女いないんだろ? その上司と付き合っちまえよ」と言われてしまって。あの時は会社へ行くだけで吐き気がするようになって、全然眠れなかったんですよ。その状況で茶化されたのがすっげえショックでした。

 

この男性は1年悩んだが、女性上司から体の関係を求め続けられることに嫌気がさして退職した。社内では誰にも相談できなかったという。

 

自分でも身構えてしまってましたね。「男がそんなことを言うなんて恥ずかしい」って。上司にチクったのがバレたらどうしよう、とも思いました。泣き上戸な人なんで、たぶん社内で泣いちゃったりするだろうなと。そしたら悪者になるのは絶対に俺だなって。

 

―その人は仕事もめちゃくちゃできて、担当した部門の成績が3年連続で二ケタ成長してたんです。そんなときにセクハラでその上司をチームから外しちゃったら、売上絶対下がるし、なんてことしてくれたんだ、ってムードになるのも分かってましたし……。

 

セクハラの加害者はえてしてビジネス上は有能である。だからこそ被害側は告発すると「セクハラごときで重要なポジションの人間を外しやがって」と他の同僚に思われないか……と不安を抱いてしまう。

就活セクハラでも考えることは同じだろう。「たかが学生ごときの自分が、社員さんを、ひいては会社を傷つけることを言っていいわけがない。後輩の採用にも迷惑がかかる」と被害者は思い、泣き寝入りする。

 

女性からの加害だった場合、被害男性は上記に加えて「女に被害に遭わされるなんて恥ずかしい」「痴情のもつれをセクハラと言い換えただけではないか」「据え膳食わぬは男の恥」といった、男らしさのイメージに振り回され、泣き寝入りを選びやすい。だからこれまで、女性の加害は可視化されなかった。

 

女性にも希薄な加害者意識

また、女性当事者にも加害者意識は少ない。これまで「セクハラは女性が受けるもの」と教え込まれてきたからだ。そして、ここで謝罪したい。私もかつて童貞を揶揄する文章を書いてしまったことがある。

 

「童貞が自分が童貞であることをネタにしているのだから、童貞はいじっていいネタなのだ」と思い切り勘違いしていたのだ。しかし「女性が自分がいい年して処女なのをネタにしているから、他人がその女性の処女ネタをいじっていい」わけではないのと同様に、童貞いじりをしていいわけではなかった。私が間違っていた。

 

それから心の中で反省するだけでなく、具体的にできることを考えた。職業がライターなのだから、書くべきだろう。そう考えて「童貞をいじるのはセクハラ」「童貞が同性異性問わず、誰かからいじられる社会をやめていこう」という文章を書いている。

 

これまでの過ちは、私が不勉強だっただけで言い訳の余地はない。だが、これから政府の方針通り女性管理職が30%まで増やすなら、女性がセクハラの加害者になることも増えるだろう。セクハラは性差で起きるものではなく、権力を握った人間の一部が超えちゃいけないラインを見誤って起こすものだからだ。

 

性差を超えた「セクハラ教育」の普及が必要

男性が保健体育の生理の授業では他の講義を受けさせられたように、女性はこれまで「セクハラ」の授業から遠ざけられてきた。女性は被害にあったシチュエーションだけの対応を知らされ、「危害を加えない」方法は教わってこなかった。

 

だからこそ、これからがチャンスなのだ。男女ともに、被害にあったら声を上げていい。それが有能な人でもだ。社内で有能だからこそ、「セクハラをしても許されるだろう」とそいつは考えている。訴えていい。その結果セクハラをしない・有能な社員に変わるチャンスはいくらでもあるのだから。

 

そして、「自分が加害者にも、被害者にもなるかもしれない」という意識が男女ともに広まれば、世の中はもっと楽になるだろう。男性が痴漢に遭うこともあるし、女性が男性をレイプすることもある。男女問わず「こんなことがあって、つらかった」という相談が「つらかったね」と受け止めてもらえる社会まで、あと少しだ。

 

※このブログを書いたのは2019年5月30日の夜なので、続報があってニュース記事の中身がひっくり返っていたら申し訳ございません

 

すごく久しぶりにブログを書いたので、こんな人間ですよって自己紹介代わりに書籍貼っておきます。

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