トイアンナのぐだぐだ

まじめにふまじめ

英語で「催促」「苦情」をどうしよう?実際に成功した英文ビジネスメール例

ビジネス英語では、日本語と異なる文化に戸惑うことも多くあります。その中でも難易度の高いのが「角を立てずに催促をする」「誠実に苦情を伝える」メールではないでしょうか?

日本語でも催促メールは文面に気を使うものですが、異なる文化を持つ相手へ送るならなおさらのこと。そこで今回は実際に私が外国の方相手に成功した催促や苦情メールの実例を記載してまいります。

 

コツ1 タイトルで目を引く

まずはメールのタイトルを変更します。以前自分が送ったメールに返信すると普通は「Re:」がつくかと思いますが、そこを変更して下記のようにします。

・催促したいとき

- Reminder : + 既に送ったメールのタイトル

- Gentle Reminder: + 既に送ったメールのタイトル

Gentle Reminderは「ご多用中済みませんが」というニュアンスを含む催促メールの意味です。逆にGentleを取ると、遅延したことに怒りを含む表現となります。

 

・クレームをつけたいとき、トラブルが起きたとき

- Help Needed: +既に送ったメールのタイトル

- Support Required: +既に送ったメールのタイトル

苦情を申し伝えたいときも、直訳で「Complaints(苦情)」とすると言葉が強すぎるので Help Needed(助けが必要です)や Support Required(サポート依頼)などと記載して相手がメールを受け取った時のプレッシャーを和らげます。

 

コツ2 進捗を質問する

 メールの宛名を書いたら、最初の文章で進捗を確認します。上司が部下を叱るときもそうですが「なんてことしてくれたんだ!」といきなり怒るよりも「これ、進捗どうでしょうか?」と聞かれたほうがワンクッション入って対話になりやすいものです。また、英文メールでは結論を最初に書かないとスルーされますので、必ず最初に質問してください。

実際の文例はこちら。

- Could you please tell me the status of XXX?  Your follow up is appreciated.

XXXについていかがご進捗でしょうか?  ご連絡いただけますと幸いです。

- Could you update the progress of XXX?  Thank you for your support.

XXXの件につきまして現状をご教示いただけますか? ご配慮ありがとうございます。

このように「要望」+「要望に応えてもらえる感謝」をセットで書きましょう。催促で何が"ありがとう"なんだよ!と思うかもしれませんが、英語ではthank youに「恐れ入りますが」や「ご多用中恐縮ですが」といった添え言葉の意味があります。日本人が「お手数ですが」と息を吸うようにメール文へ書くのと同様、英文では「ありがとう」を多用してみてください。

 

コツ3 催促した内容・トラブルの影響を伝える

催促では単に大変だから急いで!と伝えるよりも「その結果何が起きうるか」を伝えるのが最も効果的です。たとえば「広告映像が遅れると、CMがキャンセルになる」や「商品の輸送が間に合わず顧客からクレームが来る」といったものです。苦情でも同様で、すでに起きているトラブルの結果何が起きているかを伝えます。

状況を説明することで『私が怒っているから助けろ』というネガティブな文意が『このトラブルを乗り越えるために一緒に頑張ってほしい』というポジティブなものへ変わります。催促・クレーム文を書く最大のコツは「私もあなたも同じ被害者。一緒に頑張ろう」という文体で読み手に取り組む意欲を起こさせることです。

こちらも、実際の文例はこちら。

 

・催促したいとき

- If the TV shooting delays, we may have to consider to pend the whole campaign.

TV撮影が遅れる場合、全キャンペーンの保留を検討せざるを得ない可能性があります。

 ☆may have to ~ で「~せざるをえない」くらいの弱い強制力を表します

 

・クレームをつけたいとき、トラブルが起きたとき

- The shipment delay is causing the out of stock in retails.

発送の遅延が店舗での欠品を招いております。

 ☆out of stock が欠品を意味します

 

コツ4 忙しい相手を慮る一言を加える

 最後に相手も要望を忘れてしまったり、トラブルが起きた事情があるだろうと慮った一言を付け加えます。怒りの度合いによっては除いても構いませんが、相手のやる気がそがれます。

相手のお国柄によってはたとえビジネスでも「この相手だと怒られるからやる気でないわ。放置しよう」と音信不通になられることもあるため、できれば添えたい一言です。

文例はこちら。

- Again, we appreciate your strong support.

重ねまして尽力いただいておりますことにお礼申し上げます。

- Thank you very much for the follow ups!

ご対応いただきましてありがとうございます!

 

ここまで順にメールの書き方をお伝えしてまいりましたので、最後にこれら全てを合わせた英文メールを1例記載して、ご参考になれば幸いです。

 

メールタイトル: Gentle Reminder: The product sample shipment by 18th July

メール本文:

Dear Chanti,

Hello, could you please tell me the status of product sample shipment?  Your follow up is appreciated.

If the sample product delays, we may have to abandon the new launch this year.

Thank you very much for the follow ups!

Best Regards,

Anna Toi

 

 日本語訳はこちらです。

メールタイトル:18日期限 サンプル商品輸送

お世話になっております。

サンプル商品の輸送につきまして、ご進捗お知らせいただけますでしょうか? ご確認いただけますこと御礼申し上げます。

今回のサンプル商品が遅延いたしますと、本年の新発売を断念せざるを得ない可能性がございます。

お手数ですが、ご対応くださりますことお礼申し上げます。

宜しくお願い申し上げます。

トイ アンナ

 

 

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